採光には条文が3つもある。採光無窓=非常用照明の考えは危険!

一般構造

採光無窓になったら非常用照明を設置すればいいか!

その考え方はめちゃくちゃ危険です。

採光には3つの条文がありそれぞれ採光無窓になる条件も、制限内容も違います。正しく理解していないと後で痛い目を見る、、という事もあり得ます。

今回はそんな採光についてできるだけわかりやすくまとめてみました。正しく理解をすれば採光補正係数が取れなくても、一戸建て住宅に居室を作ることも実は出来ます。(その話は長くなってしまうので別の記事にします)

採光は法第28条、法第35条(施行令116条の2)、法第35条の3

まとめるとこんな感じ。

 

法第28条 住宅や病院などの一部の用途は採光を確保しなければならない

【法第28条 】 第1項 住宅、学校、病院、診療所、寄宿舎、下宿その他これらに類する建築物で政令で定めるものの居室(居住のための居室、学校の教室、病院の病室その他これらに類するものとして政令で定めるものに限る。)には、採光のための窓その他の開口部を設け、その採光に有効な部分の面積は、その居室の床面積に対して、住宅にあつては七分の一以上、その他の建築物にあつては五分の一から十分の一までの間において政令で定める割合以上としなければならない。ただし、地階若しくは地下工作物内に設ける居室その他これらに類する居室又は温湿度調整を必要とする作業を行う作業室その他用途上やむを得ない居室については、この限りでない。

住宅だと一番ネックになるのはこの法第28条でしょう。基本的には住宅の居室はただし書きに該当させないと絶対に採光の確保が必要になります。

しかし、ここに書いてある用途以外はどうでしょうか?(例えば、事務所店舗など)これは法第28条は無視してokです。たまに確認申請で事務所の採光を床面積に対して1/7確保していますが、法第28条がかかって来ないので法第35条と法第35条の3の1/20だけで十分okなのです。

 

法第35条 無窓になると避難規定がかかってくるが小さい建物なら比較的なんとかなる

【法第35条】 別表第一(い)欄(一)項から(四)項までに掲げる用途に供する特殊建築物、階数が三以上である建築物、政令で定める窓その他の開口部を有しない居室を有する建築物又は延べ面積(同一敷地内に二以上の建築物がある場合においては、その延べ面積の合計)が千平方メートルをこえる建築物については、廊下、階段、出入口その他の避難施設、消火栓、スプリンクラー、貯水槽その他の消火設備、排煙設備、非常用の照明装置及び進入口並びに敷地内の避難上及び消火上必要な通路は、政令で定める技術的基準に従つて、避難上及び消火上支障がないようにしなければならない。

政令で定める窓その他の開口部を有しない居室を有する建築物というのが、令第116条の2で無窓になってしまっている居室です。

無窓に伴って、以下の法規制が出て来ます。(小規模建築物だったらそこまで難しくないと思います)

◆直通階段の設置(施行令第120条)

◆屋外への出口(施行令第125条)

◆非常用照明(施行令第126条の4)

◆敷地内通路(施行令第128条

 

法第35条の3 無窓になった場合、主要構造部木造だったら適合が困難だけど、

【第35条の3】 政令で定める窓その他の開口部を有しない居室は、その居室を区画する主要構造部を耐火構造とし、又は不燃材料で造らなければならない。ただし、別表第一(い)欄(一)項に掲げる用途に供するものについては、この限りでない。

法第35条の3の検討が無窓になってしまった場合、主要構造部を耐火構造にするか、不燃材で作る事になりますが、木造だと適合が厳しいです。木造耐火も最近はやりやすくなりましたが、それでもかなり厳しいです。

ただし、法35条の3の無窓検討方法にのみ、少し違った検討方法があるのはご存知ですか?法文でご説明します。

【施行令111条】 法第35条の3法第87条第3項において準用する場合を含む。の規定により政令で定める窓その他の開口部を有しない居室は、次の各号のいずれかに該当する窓その他の開口部を有しない居室とする。

 面積(第20条の規定により計算した採光に有効な部分の面積に限る。)の合計が、当該居室の床面積の1/20以上のもの

 直接外気に接する避難上有効な構造のもので、かつ、その大きさが直径1m以上の円が内接することができるもの又はその幅及び高さが、それぞれ、75cm以上及び1.2m以上のもの

赤文字のとこです!

直接外気に接する避難上有効な構造の開口部で、その開口部の大きさが750mm✖️1200mm、1m円(非常用進入口と全く同じですよね)必要です。が、これを満たせば通常の採光計算は不要です。

これって少し希望持てませんか?これを満たせば、狭小地で採光取れない時も居室を作る事ができるかもしれません。

ちなみにこの直接外気に接する避難上有効な構造の開口部の判断は申請先に確認した方がいいのですが、当該開口部から道路まで避難できる通路や避難器具(2階だった場合)が考えられます。

 

まとめ:採光の条文をよく整理すべし

いかがでしょうか。採光の違いの区別について整理がつきましたか?今回は長くなってしまうので掲載できなかったのですが、採光計算満たせない一戸建て住宅に居室を作る具体例も記事にしたいと思います。そちらを読めばもう少し採光への理解が深まるはずです。

 

その一、採光の条文は3つもあるし、検討方法も制限も異なる
その二、法第28条は用途に限定してかかる条文であり、それ以外はかからない
その三、法第35条は避難規定がかかるが小規模な建物だと適合は難しくない
その四、法第35条の3は狭小地でも無窓にならない検討方法がある
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