バルコニー手すりの高さはいくつ必要?|建築基準法の根拠に解説

PR

本記事は、2026年現在、施行中の最新の建築基準法・関係法令に基づいて解説しています。
※当該規定に関して2026年時点で改正がない場合も、現行法令を前提としています。

元・指定確認検査機関員(審査実績5,000件超)、著書2冊(累計2万部)、日経アーキテクチャー「著者に聞く」掲載
実務者目線で建築法規を解説しています
[▶︎筆者プロフィール(経歴・実績)]

結論(まずはここだけ)

手すりの高さの規定は、すべての建築物に適用されるわけではない。適用を受ける建築物は令117条1項に定められており、対象となる部分(屋上広場・2階以上のバルコニーなど)には1.1m以上の手すり壁・さくが必要。

この記事でわかること

  • 手すりの高さ規定が適用される建築物の種類
  • 法的に求められる手すりの高さ(1.1m以上)
  • 手すり規定が適用される具体的な部位(屋上広場・バルコニー等)
  • 桟の間隔(有効110mm以下)の取り扱い
  • 階段手すりの高さに法的定めがない点
そぞろ

意外かもしれませが、バルコニーの手すりはすべての建築物が対象というわけではありません!記事内で詳しく解説していきます!

PR

手すり高さの『適用を受ける建築物』とは?

以下の建築物は、手すりの高さについての規制を受ける

  • 法別表第一(い)欄(1)項から(4)項までに掲げる用途に供する特殊建築物
  • 階数が3以上である建築物
  • 令116条の2第1項第一号に該当する窓その他の開口部を有しない居室を有する階
  • 延べ面積が千平方メートルをこえる建築物に限り

え?手すりの高さの基準って全ての建築物に必要なんじゃないの?

勘違いされがちなのですが、違います!根拠は令117条1項です!

これはよく勘違いされるのですが、手すりの高さの規定は、建築基準法をよく読むと、一部の建築物しか適用を受けません。

手すりの高さの規定は、避難規定です。(令126条1項)避難規定は、一部の建築物しか適用を受けないのです。適用を受ける建築物は、令117条1項に明記されています。

クリックで『令117条1項』を確認する

この節の規定は、法別表第一(い)欄(一)項から(四)項までに掲げる用途に供する特殊建築物、階数が三以上である建築物、前条第一項第一号に該当する窓その他の開口部を有しない居室を有する階又は延べ面積が千平方メートルをこえる建築物に限り適用する。

法的には2階建ての住宅とかの手すりは、1.1mじゃなくてもOKです。(ただし、常識的に確保する方が多いです)

法律で定められた『手すりの高さ』とは?

以下の建築物の部分は、高さ1.1m以上の手すり壁・さくを設けなくてはならない

  • 屋上広場
  • 2階以上の階にあるバルコニー
  • その他これに類するもの(避難施設及び避難経路の部分である階段の踊場及び吹抜きに面した廊下)

要するに、すべての手すりに対しての規制ではありません。法的には、バルコニーと避難経路部分のみに限られています。

その根拠は、『建築物の防火避難規定の解説』に記載されているからです。

令第126条第1項に規定する「バルコニーその他これに類するもの」とは、主として避難設備及び避難経路の部分である階段の踊場及び吹抜きに面した廊下等を対象とするものであり、2階以上のすべての部分に適用されるものではない。

『建築物の防火避難規定の解説』により引用

手すりの計画の注意点

バルコニーの桟の間隔は有効110以下(縦桟)とすること

法的に定められているわけではありませんが、落下防止のために、桟の間隔が取り扱いでは定められています。根拠は、防火避難規定の解説です。書籍には図解も記載されているので、確認をしてみてください。

バルコニーの手すりが高いと、床面積に算入になる

バルコニーの手すりが高く、開放されていないものは、床面積に算入しなければならない

バルコニーの手すりは、落下防止の観点から見ると、高ければ高いほど、良いという風に感じます。しかし、バルコニーの手すりが高いと、開放されていない部分として、床面積に算入になることもあります。

開放の条件は、以下の引用でご確認ください。もし、開放されていない場合は、バルコニーであっても床面積に算入となりますのでご注意ください。

階段の手すりの高さは?

階段の手すりの高さには定めはある?

法的にはない。ただし、常識に転落防止となる高さが必要

階段の手すりについては、法的に定めがありません。ただ、常識的に落下しない寸法や形状とする必要があります。詳しくは、下記の記事で解説しています。

すでに5,500名の設計・確認実務者が利用しています

建築法規の"判断ミス"を、未然に防ぎませんか?

登録特典の『建築法規「逆引き」判定シート』は、用途と規模を入力するだけで、適用条文を自動抽出。
現場で私が実際に使っている"逆引き思考"を、そのままシート化しました。

※登録後すぐにダウンロードできます
登録特典:建築法規「逆引き」判断シート(Excel)

まとめ

  • 規制対象:特殊建築物・3階以上・無窓居室のある階・延べ面積1,000㎡超の建築物
  • 対象部位:屋上広場、2階以上のバルコニー、避難経路の踊り場・吹抜きに面した廊下
  • 求められる高さ:1.1m以上の手すり壁またはさく
  • 2階建て住宅等は法的規制対象外(慣習的には確保する場合が多い)
  • バルコニーの手すりが高く開放性がない場合は床面積に算入

根拠法文

記事内では正確な情報発信を心がけていますが、最終的な判断は必ず原文(法令)を確認してください。実務で役立つ主要な条文を抜粋して掲載します。

令126条

根拠法文を確認する(クリックで展開)

屋上広場又は二階以上の階にあるバルコニーその他これに類するものの周囲には、安全上必要な高さが一・一メートル以上の手すり壁、さく又は金網を設けなければならない。
2 建築物の五階以上の階を百貨店の売場の用途に供する場合においては、避難の用に供することができる屋上広場を設けなければならない。

PR

PR

■ 企業・プロモーション担当者様へ

建築実務者5,000人・開封率70%超のメルマガ、月間20万PVのブログで貴社サービスをPRしませんか。

広告掲載・タイアップのご案内はこちら

この記事を書いた人

そぞろのアバター そぞろ 建築法規作家

元・指定確認検査機関員
5,000件超の審査実績。著書2冊(学芸出版社)は累計1.9万部、SNSフォロワー4万人超。実務者目線で建築法規を解説。