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本記事の解説内容: 令和7年(2025年)11月施行の最新改正に対応した内容です。
確認申請ってなに?
確認申請はどんな建築物が必要なの?
工作物・昇降機も確認申請は必要なの?
こんなお悩みに、答えます!
まずは結論から…
確認申請とは、工事を着工する前に、建築基準法その他関係法令に適合しているのかどうか事前チェックを受けるもの
確認申請が必要な建築物は、地域や建築物の規模・用途により決まる
工作物や昇降機も、条件を満たした場合は確認申請が必要となる
令和7年4月1日の改正内容に対応させました!
確認申請は、建築基準法の中でも読みにくい法文です!今回は、表などを用いてわかりやすく解説していきます!(X:sozooro)
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元・指定確認検査機関員 5,000件超の審査実績。著書2冊(学芸出版社)は累計1.9万部、SNSフォロワー4万人超。実務者目線で建築法規を解説。 [▶︎詳細プロフィール] |
確認申請とは
工事着手する前に、指定確認検査機関もしくは特定行政庁に必要書類を添えて申請し、建築基準法や条例に適合しているか確認を受けること
確認申請は、法6条に規定される手続きのことで、工事を着手する前に第3者から法令のチェックを受けます。
チェックを受ける内容は、『建築基準関係規定』です。詳しくは、下記の記事で確認ください。
着工の定義については、下記の記事を確認してください。
指定確認検査機関・特定行政庁は建築法規のプロです。
違反した建築物の図面で工事を着工することを阻止する目的があります!
ただし、確認申請にはそれなりの費用や日数が必要です。したがって、計画している建築物に確認申請が必要になるかどうかは慎重に判断する必要があります。必要な建築物について確認していきましょう。
実は、確認申請が必要になるケースは大きく分けて3つあります。
確認申請が必要になるケース
それぞれ、見てみましょう。
建築基準法第6条第1項より、建築物が以下の工事内容に該当すると確認申請が必要です。
| 区域 | 法第6条区分 | 用途 | 規模 | 工事種別 | ||
| 建築※1 | 大規模の修繕・模様替 | 用途変更※3 | ||||
| 全国 | 一号 | 特殊建築物※2 | 床面積200㎡超 | ● | ● | ● |
| 二号 | / | 以下いずれかに該当
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● | ● | ✖️ | |
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三号 | / | 平屋かつ延べ面積200㎡以内 | ● | ✖️ | ✖️ |
| ●は確認申請が必要、✖️は確認申請不要 ※1 建築とは新築、増築、改築、移転のこと。又防火地域、及び準防火地域外の10㎡以内の増築、改築、移転は不要(新築は必要) ※2 特殊建築物とは、別表第1に記載ある用途 ※3 用途変更とは、建築物の用途を変えること。ただし、類似の用途を除く |
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確認申請は、法6条に記載されています。法文で確認したい場合は、下記から確認してください。
建築基準法第6条1項 建築主は、第一号から第三号までに掲げる建築物を建築しようとする場合(増築しようとする場合においては、建築物が増築後において第一号から第三号までに掲げる規模のものとなる場合を含む。)、これらの建築物の大規模の修繕若しくは大規模の模様替をしようとする場合又は第四号に掲げる建築物を建築しようとする場合においては、当該工事に着手する前に、その計画が建築基準関係規定(この法律並びにこれに基づく命令及び条例の規定(以下「建築基準法令の規定」という。)その他建築物の敷地、構造又は建築設備に関する法律並びにこれに基づく命令及び条例の規定で政令で定めるものをいう。以下同じ。)に適合するものであることについて、確認の申請書を提出して建築主事の確認を受け、確認済証の交付を受けなければならない。当該確認を受けた建築物の計画の変更(国土交通省令で定める軽微な変更を除く。)をして、第一号から第三号までに掲げる建築物を建築しようとする場合(増築しようとする場合においては、建築物が増築後において第一号から第三号までに掲げる規模のものとなる場合を含む。)、これらの建築物の大規模の修繕若しくは大規模の模様替をしようとする場合又は第四号に掲げる建築物を建築しようとする場合も、同様とする。 続けて、確認申請において重要な、建築物・建築・用途変更の定義について確認していきましょう!クリックで建築基準法6条1項を確認
確認申請は、ほとんどの建築物に必要です。むしろ、不要な建築物を探した方がいいくらいです!以下の記事で詳細に解説していますので、確認してみてください。
この表のわかりにくい部分、建築物・建築・用途変更の定義について確認していきましょう。
確認申請の有無について確認するときに『建築物』に該当するかどうかというのは非常に大事な事です。
なぜなら、建築物に該当しなければ、そもそも確認申請が不要になるからです。
建築物の定義は、建築基準法第2条第1項第一号に記載があります。
建築基準法上の建築物に該当するもの5つ
※1に記載がありますが、『防火地域、及び準防火地域外の10㎡以内の増築、改築、移転は確認申請が不要』とあります。
だから、この新築、増築、改築、移転の違いも確認申請の有無に大きく関わります。
| 新築 | 更地の敷地に建築物を建てること |
| 増築 | 同一敷地内で建築物の床面積が増加すること |
| 改築 | 建築物の全部又は一部を取り壊した後、従前の建築物の用途、構造、規模に大きな変更がないこと |
| 移転 | 原則として同一敷地内で建築物を移転すること |
詳しくは以下の記事で解説しています。
用途変更とは、その名の通り、建築物の用途を変えることです。その中でも、床面積200㎡を超える部分、特殊建築物に用途変更する場合、確認申請が必要となります。特殊建築物については、下記の記事で解説しています。
ただし、特殊建築物に用途変更する場合でも、類似の用途間であれば、確認申請は不要となります!
用途地域によっては該当しないこともあるので、注意しましょう!
類似の用途間とは?(令137条の18)
下記のそれぞれの番号内での用途間のこと
1、劇場、映画館、演芸場
2、公会堂、集会場
3、診療所(患者の収容施設があるものに限る。)、児童福祉施設等※1
4、ホテル、旅館
5、下宿、寄宿舎
6、博物館、美術館、図書館※1
7、体育館、ボーリング場、スケート場、水泳場、スキー場、ゴルフ練習場、バッティング練習場※2
8、百貨店、マーケット、その他の物品販売業を営む店舗
9、キャバレー、カフェー、ナイトクラブ、バー※3
10、待合、料理店
11、映画スタジオ、テレビスタジオ
※1:第一種低層住居専用地域、第二種低層住居専用地域、田園住居地域内にある場合を除く
※2:第一種中高層住居専用地域、第二種中高層住居専用地域、工業専用地域内にある場合を除く
※3:準住居地域または近隣商業地域内にある場合を除く
用途変更については、下記の記事で詳しく解説しています。
建築基準法第88条第1項より、建築基準法施行令138条1項の指定された工作物が以下の工事内容に該当すると確認申請が必要です。
確認申請が必要が工作物一覧
以下のいずれかに該当する場合
工作物については、以下の記事で詳しく解説しています。
建築基準法施行令138条1項・2項 煙突、広告塔、高架水槽、擁壁その他これらに類する工作物で法第八十八条第一項の規定により政令で指定するものは、次に掲げるもの(鉄道及び軌道の線路敷地内の運転保安に関するものその他他の法令の規定により法及びこれに基づく命令の規定による規制と同等の規制を受けるものとして国土交通大臣が指定するものを除く。)とする。
建築基準法第87条の4より、建築基準法施行令第146条の指定された昇降機が以下の工事内容に該当すると確認申請が必要です。 確認申請が必要が昇降機一覧 以下のいずれかに該当する場合 じゃあさ、三号建築物の昇降機は、確認申請はいらないってこと?クリックで建築基準法施行令第138条第1項・2項を確認
③確認申請が必要な昇降機一覧
厳密には、三号建築物の昇降機は、単独の確認申請を出すことは出来ません。しかし、昇降機を出すなら、三号建築物の建築物の確認申請と一緒に申請する必要があります!
昇降機の確認申請については、詳しくは以下の記事にまとめてありますので、ご確認ください。
建築基準法施行令第146条 法第八十七条の四(法第八十八条第一項及び第二項において準用する場合を含む。)の規定により政令で指定する建築設備は、次に掲げるものとする。 確認申請が必要かどうかは、『特定行政庁』に確認を 指定確認検査機関で確認申請不要と言われてもあまり意味がありません… 確認申請が必要にも関わらず確認申請を取得しなかった場合に行われるのは違反指導です。 違反指導の権限は指定確認検査機関にはありません。 確認申請が不要でも、建築基準法には適合させなくてはならない 今回の記事を確認されて、確認申請無くてラッキー!と思っている方もいらっしゃると思います。 確かに確認申請は必要ありません。でも、法適合をさせなくていいという事はありません。 あくまで確認申請が無いだけで、設計者は法適合を確認して計画を進める必要があります。クリックで建築基準法施行令第146条を確認
一 エレベーター及びエスカレーター
二 小荷物専用昇降機(昇降路の出し入れ口の下端が当該出し入れ口が設けられる室の床面より高いことその他の理由により人が危害を受けるおそれのある事故が発生するおそれの少ないものとして国土交通大臣が定めるものを除く。)
三 法第十二条第三項の規定により特定行政庁が指定する建築設備(屎し尿浄化槽及び合併処理浄化槽を除く。)
2 第七章の八の規定は、前項各号に掲げる建築設備について準用する。確認申請について、慎重に取り扱って欲しい事
確認申請必要かどうかは指定確認検査機関ではなく行政庁に確認を
確認申請が不要だからといって法適合させなくていいわけではないので慎重に検討を
言い方を変えると、もし計画を進めて法適合していていなかった場合の責任は設計者になってしまいます。確認申請が不要でも油断せず、法適合を確認して進める必要がありそうですね。
✔️確認申請が必要になるケースは主に3つ
✔️建築物の場合、法6条に記載されている工事
✔️工作物の場合、令138条1項に記載されている工事
✔️昇降機の場合、令146条に記載されている工事
このサイトを作成している管理者。建築法規に関わる仕事をしています。難解な建築基準法をわかりやすく、面白く解説して、『実は簡単なんじゃないの?』と勘違いしてもらいたい。著書『用途と規模で逆引き!住宅設計のための建築法規』『身近な事例から学ぶ 面白すぎる建築法規』他多数の書籍の監修