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用途変更とは?【確認申請が必要な行為・検査の有無など】

本記事は、2026年現在、施行中の最新の建築基準法・関係法令に基づいて解説しています。
※当該規定に関して2026年時点で改正がない場合も、現行法令を前提としています。

元・指定確認検査機関員(審査実績5,000件超)、著書2冊(累計2万部)、日経アーキテクチャー「著者に聞く」掲載
実務者目線で建築法規を解説しています
[▶︎筆者プロフィール(経歴・実績)]
用途変更とは、建築物の用途を変更する行為のこと。①既存の用途を特殊建築物の用途に変更し、②変更面積が200㎡を超える場合、確認申請の規定が準用される(法87条)。ただし令137条の18に定める類似の用途相互間(ホテル⇔旅館等)は確認申請不要。用途変更は完了検査は不要だが、建築主事への届出が必要(指定確認検査機関への届出ではない点に注意)。
この記事でわかること
- 用途変更の定義と、確認申請が必要になる2条件(特殊建築物への変更・200㎡超)
- なぜ用途変更だけで確認申請が必要になるのか(法87条の準用の仕組み)
- 確認申請が不要になる「類似の用途相互間」の具体的な一覧(令137条の18)と用途地域による例外
- 用途変更で完了検査が不要な理由と、その代わりに必要な「建築主事への届出」の仕組み
そぞろ用途変更は、『確認申請が必要かどうか?』の判断が意外と難しいです。
今回は事例などもご紹介して、出来るだけ分かりやすく解説していきます!
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用途変更とは?
用途変更とは、建築物の用途を変更する行為のこと
例えば、新築時に『事務所』として建てられた建築物を、『飲食店』に変更する場合は用途変更になります。店舗の入れ替わりなどがイメージしやすいですね。用途変更は意識してみると、身近でもよく行われている行為です。
用途変更の『確認申請が必要な行為』とは?
下記2つの条件を満たす用途変更の場合、確認申請が必要となる
1、既存の用途を『特殊建築物の用途』に変更する※
2、途を変更する面積が『200㎡』を超える
※ただし、政令で指定する類似の用途相互間を除く(令137条の18)

建築物を建てるなら、確認申請が必要ってわかるけど…
用途を変更するだけなのに、確認申請が必要になるの?

そういう疑問、大事です!
普通に考えたら、建築基準法は、建築物を建てる上で守るべき法文。確認申請の法文(法6条)でも、用途変更が必要なんて書いてない。
でも、所定の条件を満たした場合、建築基準法の一部が準用されることとなるんです。
確認申請は、原則として、建築物の工事をする場合に該当することが多いです。でも、用途変更は用途を変えるだけだから、普通に考えらたら確認申請は不要となるはず。
でも、上記の条件を満たした場合、用途変更であっても、確認申請の規定が準用されるんです(法87条)。
確認申請については、下記の記事で詳しく解説しています。

ただし、※で記載した通り、類似の用途相互間であれば、確認申請は不要となります。
確認申請が不要となる類似の用途相互間(令137条の18)
1、劇場、映画館、演芸場
2、公会堂、集会場
3、診療所(患者の収容施設があるものに限る。)、児童福祉施設等※1
4、ホテル、旅館
5、下宿、寄宿舎
6、博物館、美術館、図書館※1
7、体育館、ボーリング場、スケート場、水泳場、スキー場、ゴルフ練習場、バッティング練習場※2
8、百貨店、マーケット、その他の物品販売業を営む店舗
9、キャバレー、カフェー、ナイトクラブ、バー※3
10、待合、料理店
11、映画スタジオ、テレビスタジオ
※1:第一種低層住居専用地域、第二種低層住居専用地域、田園住居地域内にある場合を除く
※2:第一種中高層住居専用地域、第二種中高層住居専用地域、工業専用地域内にある場合を除く
※3:準住居地域または近隣商業地域内にある場合を除く
建築基準法は、用途によって規制内容が大きく異なります。特に、特殊建築物だと、かなり規制内容の差が激しかったりするんですよね。だから、用途変更でも確認申請が必要になるのです。
特殊建築物の定義については、下記のページで確認ください。

例として、具体的な事例を見ていきましょう。
| 変更前の用途 | 変更後の用途 | 用途変更の面積 | 確認申請が必要か? |
| 事務所 | 飲食店 | 250㎡ | 確認申請が必要 (飲食店は特殊建築物のため) |
| 住宅 | 事務所 | 500㎡ | 確認申請は不要 (事務所は特殊建築物ではないため、どんなに変更する面積が大きくても、不要) |
| 事務所 | 物品販売業を営む店舗 | 150㎡ | 確認申請は不要 (変更面積が200㎡以内であれば、どんな用途にしても用途変更は不要) |
| ホテル | 旅館 | 500㎡ | 確認申請は不要 (令137条の18により、類似の用途であるため) |
| 博物館 | 美術館 | 500㎡ | 用途地域による (第一種低層住居専用地域、第二種低層住居専用地域、田園住居地域内の場合には、確認申請が必要。それ以外なら不要) |
用途変更は『完了検査』が必要か?
用途変更は、完了検査は不要。ただし、建築主事に届出は必要
確認申請をした建築物だったら、完了検査も必要なはずですよね。実は、用途変更の場合には特別で、完了検査は不要になるんです。

なんで、用途変更だと完了検査が不要になるの?

さっきも話しましたが、用途変更は、あくまでも法文を準用しています。
準用って、本来適用しないものを、内容を変更して適用することを指します。
だから、内容がちょっと変更されてるんですよね。
これについては、用途変更の準用規定を見てしまった方がわかりやすいです。
- 法87条
-
建築物の用途を変更して第六条第一項第一号の特殊建築物のいずれかとする場合(当該用途の変更が政令で指定する類似の用途相互間におけるものである場合を除く。)においては、同条(第三項、第五項及び第六項を除く。)、第六条の二(第三項を除く。)、第六条の四(第一項第一号及び第二号の建築物に係る部分に限る。)、第七条第一項並びに第十八条第一項から第四項まで及び第十五項から第二十項までの規定を準用する。この場合において、第七条第一項中「建築主事等の検査(建築副主事の検査にあつては、大規模建築物以外の建築物に係るものに限る。第七条の三第一項において同じ。)を申請しなければならない」とあるのは、「建築主事等(当該用途の変更が大規模建築物に係るものである場合にあつては、建築主事)に届け出なければならない」と読み替えるものとする。
このように、完了検査の申請をしなければならない、と書かれている部分について、届出をしなくてはならない、に読み替えるように指示されているんです。

この届出は、たとえ確認申請を指定確認検査機関に依頼していたとしても、あくまで建築主事に届出が必要です!
指定確認検査機関に届出ではないので、注意しましょう。
まとめ
- 用途変更=建築物の用途を変更する行為
- 確認申請が必要なのは「特殊建築物の用途への変更」かつ「変更面積200㎡超」の場合のみ(法87条準用)
- 令137条の18に定める類似の用途相互間(劇場⇔映画館、ホテル⇔旅館等)は確認申請不要、ただし用途地域による除外あり
- 特殊建築物でない用途(事務所等)への変更は、面積に関わらず確認申請不要
- 用途変更は完了検査は不要、ただし法87条により「建築主事への届出」に読み替えられる
- 届出先は指定確認検査機関ではなく、必ず建築主事




