主要構造部とは?6つの部位と『構造耐力上主要な部分』との違い

PR

本記事は、2026年現在、施行中の最新の建築基準法・関係法令に基づいて解説しています。
※当該規定に関して2026年時点で改正がない場合も、現行法令を前提としています。

元・指定確認検査機関員(審査実績5,000件超)、著書2冊(累計2万部)、日経アーキテクチャー「著者に聞く」掲載
実務者目線で建築法規を解説しています
[▶︎筆者プロフィール(経歴・実績)]

結論(まずはここだけ)

主要構造部とは、壁・柱・床・はり・屋根・階段の6つ。防火的に重要な部分を指し、構造的な強度を規定する「構造耐力上主要な部分」とは別物。最下階の床・屋外階段・局部的な小階段は含まない。

この記事でわかること

  • 主要構造部とは何か(壁・柱・床・はり・屋根・階段の6つ)
  • 主要構造部に該当しない建築物の部分
  • 「構造耐力上主要な部分」との違い
  • 「特定主要構造部」との違い
そぞろ

主要構造部は、建築基準法の基本であり、とても重要な部分です!
今回の記事では、よく間違えられる用語も踏まえて、わかりやすく解説していきます!

審査機関の失敗談、建築基準法の裏側。毎週月曜日、配信中

PR

主要構造部とは、整理するとたったの6つ

主要構造部とは?

  1. (最下階の床を除く)
  2. はり
  3. 屋根
  4. 階段

主要構造部ではない建築物の部分は?

主要構造部には該当しない建築物の部分とは?

建築物の構造上重要でない間仕切壁、間柱、附け柱、揚げ床、最下階の床、廻り舞台の床、小ばり、ひさし、局部的な小階段屋外階段その他これらに類する建築物の部分

この内容を踏まえて、主要構造部なのかどうか?わかりにくい部分について整理してみます。

【床について】2階建の建築物の場合、2階床は主要構造部 1階床は主要構造部では無い

【階段について】屋内階段は主要構造部 屋外階段・局部的な階段は主要構造部では無い

『構造耐力上主要な部分』との違いは?

主要構造部と構造耐力上主要な部分の違いは下記の通り

主要構造部(法2条1項五号)→防火的に重要な部分

構造耐力上主要な部分(令1条三号)→構造的に重要な部分

建築基準法には『構造耐力上主要な部分(令1条三号)』というものがある事をご存知ですか?これは、今回ご紹介している『主要構造部』とはまったく別物で、分けて考えなければならないものです。

具体的に、何で区別をしているの?

それは、『防火的』に重要として考えられているか、『構造的』に重要として考えられているかの違いです!

このように、重要として考えられている目的が異なるのです。だから、それぞれ定めている部分が違うのも、納得できますよね。

『特定主要構造部』との違いは?

特定主要構造部とは、主要構造部(壁・柱・床・はり・屋根・階段)から『防火上及び避難上支障がないものとして政令で定める部分』を除いた建築物の部分

類似している用途として、『特定主要構造部』という用語もあります。詳しくは、下記の記事で解説しているので確認してみてください。

主要構造部に関係する法規は?

主要構造部に関わる法規は数多く存在しますが、代表的なものを確認していきましょう。

◆準耐火建築物の要件

準耐火建築物は『主要構造部を耐火構造(若しくは準耐火構造)』という要件があります。

建築物を準耐火建築物とするためには、主要構造部を準耐火構造とする必要性があります。詳しくは、下記の記事を確認してください。

なお、耐火建築物の場合は、特定主要構造部を耐火構造とする必要がありますが、もちろん主要構造部を耐火構造でも適合します。むしろ、主要構造部が主流です。

詳しくは、下記の記事を確認してください。

◆大規模な修繕・模様替え

大規模な修繕・模様替えとは、建築物の主要構造部の過半の修繕・模様替えのこと

大規模な修繕・模様替えに該当すると、確認申請が必要になることもあります。大規模な修繕・模様替えは、主要構造部の密接な関係にあるので、必ず確認するようにしましょう。詳しくは、下記の記事で確認してください。

◆防火区画(竪穴区画)

竪穴区画の規制を受ける建築物は『主要構造部を耐火構造(若しくは準耐火構造)』という要件があります。

詳しくは、下記の記事で確認をしてください。

すでに5,500名の設計・確認実務者が利用しています

建築法規の"判断ミス"を、未然に防ぎませんか?

登録特典の『建築法規「逆引き」判定シート』は、用途と規模を入力するだけで、適用条文を自動抽出。
現場で私が実際に使っている"逆引き思考"を、そのままシート化しました。

※登録後すぐにダウンロードできます
登録特典:建築法規「逆引き」判断シート(Excel)

まとめ

  • 主要構造部は法2条1項五号に定める6部位(壁・柱・床・はり・屋根・階段)
  • 最下階の床・屋外階段・局部的な小階段は除外される
  • 「構造耐力上主要な部分(令1条三号)」とは目的が異なる——主要構造部は防火、構造耐力上主要な部分は力学的強度
  • 「特定主要構造部」は主要構造部から政令で定める部分を除いたもの
  • 準耐火建築物・竪穴区画の要件として主要構造部の耐火・準耐火構造が求められる

根拠法文

記事内では正確な情報発信を心がけていますが、最終的な判断は必ず原文(法令)を確認してください。実務で役立つ主要な条文を抜粋して掲載します。

法2条1項五号

根拠法文を確認する(クリックで展開)

主要構造部 壁、柱、床、はり、屋根又は階段をいい、建築物の構造上重要でない間仕切壁、間柱、付け柱、揚げ床、最下階の床、回り舞台の床、小ばり、ひさし、局部的な小階段、屋外階段その他これらに類する建築物の部分を除くもの

令1条三号

根拠法文を確認する(クリックで展開)

構造耐力上主要な部分 基礎、基礎ぐい、壁、柱、小屋組、土台、斜材(筋かい、方づえ、火打材その他これらに類するものをいう。)、床版、屋根版又は横架材(はり、けたその他これらに類するものをいう。)で、建築物の自重若しくは積載荷重、積雪、風圧、土圧若しくは水圧又は地震その他の震動若しくは衝撃を支えるものをいう。

PR

PR

■ 企業・プロモーション担当者様へ

建築実務者5,000人・開封率70%超のメルマガ、月間20万PVのブログで貴社サービスをPRしませんか。

広告掲載・タイアップのご案内はこちら

この記事を書いた人

そぞろのアバター そぞろ 建築法規作家

元・指定確認検査機関員
5,000件超の審査実績。著書2冊(学芸出版社)は累計1.9万部、SNSフォロワー4万人超。実務者目線で建築法規を解説。