避難階とは?建築基準法上の定義について

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本記事は、2026年現在、施行中の最新の建築基準法・関係法令に基づいて解説しています。
※当該規定に関して2026年時点で改正がない場合も、現行法令を前提としています。

元・指定確認検査機関員(審査実績5,000件超)、著書2冊(累計2万部)、日経アーキテクチャー「著者に聞く」掲載
実務者目線で建築法規を解説しています
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結論(まずはここだけ)

避難階とは「直接地上へ通ずる出入口のある階」のこと(令13条一号)。基本は1階だが、高低差のある建築物では複数存在することもある。避難階か否かで直通階段・歩行距離の規制が変わるため、正確な把握が必須。

この記事でわかること

  • 避難階の定義と根拠法文(令13条一号)
  • 避難階が複数存在するケース(高低差のある建築物)
  • 避難階に関係する2つの規制(令120条・令125条)
  • 避難階と避難階以外の階での歩行距離の違い
  • 避難階に2方向避難が原則不要な理由と例外(歩行距離不足の場合)
そぞろ

避難階は、ほとんどの計画で1階になります。
しかし、稀に1階以外も避難階になることもあり、避難階に該当することで規制の適用も変わってきます。
今回の記事ではわかりやすく解説していきます!

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『避難階』の定義について

避難階とは、直接地上へ通ずる出入口のある階のこと

直接地上へ通ずる出入口とは、基本的には1階になることが多いです。しかし、高低差が大きい建築物などの場合、避難階が複数存在することとなります。

『避難階』を法文から確認する

避難階は『建築基準法施行令13条一号』に定義される

建築基準法施行令13条一号

避難階(直接地上へ通ずる出入口のある階をいう。以下同じ。)以外の階にあっては居室から第120条又は第121条の直通階段に、避難階にあっては階段又は居室から屋外への出口に通ずる出入口及び廊下その他の通路

『避難階』が関係する2つの規制

避難階は、建築基準法の規制において大きく2つ関係があります。

  • 直通階段の規制(令120条)
  • 歩行距離の規制(令125条)

それぞれの規制について確認しましょう!

直通階段の規制(令120条)

避難階以外の階には、直通階段を設けることとなります。(令120条)

この直通階段は、避難階まで直通させなくてはなりません。そうしないと、避難が出来ない為です。言われてみれば当たり前かとは思いますが、念の為に把握しておきましょう。

歩行距離の規制(令125条)

避難階には、歩行距離についての規制があります。避難階における歩行距離の規定は、大きく分けて2つあります。

避難階 避難階以外の階
各居室から主要な出入口まで『令120条の歩行距離×2』以下とすること
直通階段から主要な出入口まで『令120条の歩行距離』以下とすること
各居室から直通階段まで『令120条の歩行距離』以下とすること

よく、避難階の直通階段から主要な出入口までの距離も令120条の歩行距離の2倍以下にすれば良いと勘違いしている方がいます。注意しましょう。

もし、避難階以外の階に該当した場合、令120条の直通階段の歩行距離の規制が適用となります!
ここが、避難階か、避難階以外の階かで異なる大きなポイントです!

詳しくは、以下の記事で解説しています。

『避難階』に2方向避難は必要か?

避難階には、原則として2方向避難は不要。(つまり、重複距離も不要)

避難階以外の階においては、所定の規模以上の建築物には階段が2つが必要になる、いわゆる2方向避難が必要になります。

だから、避難階においても2方向避難が必要なのではないか?例えば、出入口を2つ設ける必要があるのではないか?と考える方もいらっしゃるかと思います。

しかし、避難階においては原則として2方向避難は必要ではありません。

でも、『原則として』ってってことは…例外があるってことでしょ?

その通りです。
避難階でも、歩行距離が不足してしまう場合は出入口を追加しなくてはなりません。

先ほどご紹介した通り、避難階の場合であっても歩行距離の規制を受けることとなります。その歩行距離が不足した場合は出入口を2つ、場合によっては3つ以上必要になることもあります。

まとめ

  • 避難階とは、『建築基準法施行令13条一号』により、直接地上へ通ずる出入口のある階のこと
  • 避難階は以下2つの規制(直通階段と歩行距離)に登場する
  • 避難階は原則として2方向避難は不要。ただし、令125条の歩行距離をオーバーしてしまう場合は2箇所必要になる

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この記事を書いた人

そぞろのアバター そぞろ 建築法規作家

元・指定確認検査機関員
5,000件超の審査実績。著書2冊(学芸出版社)は累計1.9万部、SNSフォロワー4万人超。実務者目線で建築法規を解説。