大規模の修繕・大規模の模様替とは?【建築基準法の定義と違い】

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本記事は、2026年現在、施行中の最新の建築基準法・関係法令に基づいて解説しています。
※当該規定に関して2026年時点で改正がない場合も、現行法令を前提としています。

元・指定確認検査機関員(審査実績5,000件超)、著書2冊(累計2万部)、日経アーキテクチャー「著者に聞く」掲載
実務者目線で建築法規を解説しています
[▶︎筆者プロフィール(経歴・実績)]

結論(まずはここだけ)

大規模の修繕とは「一の主要構造部の過半を同じ材料で復旧すること」、大規模の模様替とは「新しい材料でつくり替えること」。両者の違いは材料が同じか新しいかだけ。該当すると確認申請が必要になる(三号建築物を除く)。

この記事でわかること

  • 大規模の修繕・模様替えの定義と違い
  • 主要構造部とは何か
  • 「過半」の具体的な考え方(柱・梁・壁・屋根それぞれ)
  • 確認申請が必要になるケース
  • 該当しない工事の具体例(かぶせ工法・仕上げのみの改修など)
そぞろ

大規模の修繕・模様替えは、確認申請が必要になります!
だからこそ、どんな工事が該当するのは確認するのは非常に大事です!
記事内では、具体的に、根拠付きで、わかりやすく解説します。

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大規模の修繕、大規模の模様替の定義とは?

大規模の修繕とは一の主要構造部の過半『同じ材料』で以前と同じように復旧する事

大規模の模様替とは一の主要構造部の過半『新しい材料』でつくり替える事

要は、同じ材料を使うか、新しい材料を使うかの違い

実際には、それぞれの違いを理解することよりも、大規模の修繕・模様替えに該当する工事を理解することの方が重要だったりします。

ポイントとしては、『主要構造部』についての理解と、『過半の考え方』についての理解です。ここのポイントを確認していきましょう。

主要構造部とは?

主要構造部とは、壁、柱、床(最下階の床を覗く)、はり、屋根、階段

構造的ではなく、防火的な主要構造部

主要構造部については、当サイトで詳しく解説しているので確認してみてください。

『過半』の考え方とは?

一の主要構造部の『過半』って言われてもピンと来ないんだけど、どういう事?

工事の内容が建築物全体の主要構造部の種類ごとで、過半であるかどうかで判断します

例えば、壁の過半未満と同時に、屋根の過半未満の工事をしたとしても、大規模の修繕・模様替えには該当しないということです。あくまでも、一の主要構造部の過半以上が条件だからです。

続けて、それぞれの主要構造部の過半の定義について確認していきましょう。ちなみに、根拠は建築確認のための基準総則・集団規定の適用事例 です。よかったら、書籍でも確認してみてください。

柱・梁の過半とは?

建築物全体の柱・梁の総本数の過半を超えた場合に該当

壁の過半とは?

建築物全体の壁総面積の過半を超えた場合に該当

壁って抽象的じゃない?
外壁?間仕切壁?

これは、申請先によって判断が分かれる所ですが、
一般的には、防火上の観点から、耐火要求される壁、防火区画の壁、防火上主要な間仕切壁とされています。

屋根の過半とは?

屋根の水平投影面積の過半を超えた場合に該当

大規模の修繕、大規模の模様替に該当した場合の法規

大規模の修繕、大規模の模様替に該当した場合、確認申請の手続きが必要になる(ただし、三号建築物を除く)

これは、2025年4月1日の法改正によって厳しくなった規制です。三号建築物(平屋の200㎡以下)を除き、大規模の修繕・模様替えをした場合には、確認申請が必要となります。

詳しくは、下記の記事を参考にしてください。

確認申請出すの大変だし、ちゃんと大規模の修繕・模様替えに該当するかどうか、確認しないとだね…

そうですね!ちょっと国土交通省からの回答を根拠に、もう少し具体的に大規模の修繕・模様替えの扱いを確認してみましょうか!

大規模の修繕・模様替えの具体例QA

屋根ふき材のみの改修を行う行為は、大規模の修繕・模様替えか?

該当しない

既存の屋根の上に新しい屋根をかぶせるようないわゆるカバー工法は、大規模の修繕・模様替えか?

該当しない

外壁の外装材のみの改修等を行う行為、又は外壁の内側から断熱改修等を行う行為は、大規模の修繕・模様替えか?

原則として、該当しない

ただし、外壁の外装材のみの改修等を行う行為であったとしても、当該行為が外壁の全てを改修することに該当する場合は、大規模な修繕・模様替えに該当する

既存の外壁に新しい仕上材をかぶせるような工法による改修等を行う行為は、大規模の修繕・模様替えか?

該当しない

床の仕上げ材のみの改修等を行う行為は、大規模の修繕・模様替えか?

該当しない

既存の床の仕上げ材の上に新しい仕上げ材をかぶせる改修は、大規模の修繕・模様替えか?

該当しない

各階における個々の階段の改修にあたり、過半に至らない段数等の改修を行う行為は、大規模の修繕・模様替えか?

該当しない

既存の階段の上に新しい仕上げ材をかぶせる改修は、大規模の修繕・模様替えか?

該当しない

これらを確認すると、『かぶせる改修』や『仕上げのみの改修』は、大規模な修繕・模様替えには該当しないようですね。

詳しくは、国土交通省さんが図解付きで解説しているので、確認をしてみてください。

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まとめ

∙   大規模の修繕・模様替えの違いは「同じ材料か、新しい材料か」だけ
∙   過半の判断は主要構造部の種類ごと(柱梁は総本数、壁は総面積、屋根は水平投影面積)
∙   かぶせ工法・仕上げ材のみの改修は原則該当しない
∙   該当した場合は三号建築物を除き確認申請が必要(2025年4月改正)
∙   迷ったら申請先に事前確認を

根拠法文

記事内では正確な情報発信を心がけていますが、最終的な判断は必ず原文(法令)を確認してください。実務で役立つ主要な条文を抜粋して掲載します。

法2条十四号

根拠法文を確認する(クリックで展開)

大規模の修繕 建築物の主要構造部の一種以上について行う過半の修繕をいう。

法2条十五号

根拠法文を確認する(クリックで展開)

大規模の模様替 建築物の主要構造部の一種以上について行う過半の模様替をいう。

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この記事を書いた人

そぞろのアバター そぞろ 建築法規作家

元・指定確認検査機関員
5,000件超の審査実績。著書2冊(学芸出版社)は累計1.9万部、SNSフォロワー4万人超。実務者目線で建築法規を解説。