建築基準法上の『階数』の定義|『階』の違いについて【令2項1項八号】

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本記事は、2026年現在、施行中の最新の建築基準法・関係法令に基づいて解説しています。
※当該規定に関して2026年時点で改正がない場合も、現行法令を前提としています。

元・指定確認検査機関員(審査実績5,000件超)、著書2冊(累計2万部)、日経アーキテクチャー「著者に聞く」掲載
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結論(まずはここだけ)

階」に法定義はなく、屋根or床+人が立入可能+高さ1.4m超が判断基準。階数」は令2条1項八号の法定義で、地上・地下の合計数値。ただし昇降機塔等の屋上部分で水平投影面積が建築面積の1/8以下なら、階数・高さから除外できる(床面積は除外不可)。

この記事でわかること

  • 「階」と「階数」、それぞれの定義と法的な違い
  • 階数に算入されない屋上部分の具体的な条件(用途要件+面積1/8以下)
  • 「階数」に含まれるかどうかで、「高さ」「床面積」の扱いがどう変わるか
  • なぜ床面積だけは必ず算入されるのか、その法的根拠(令2条1項八号・六号ロ)
そぞろ

階数と階の違いは、法文に書かれていないのでわかりにくいです…
今回の記事では、具体例を出して、わかりやすく解説していきます!

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『階』と『階数』の定義と違い

『階』とは、建築基準法に定めはないが、一般的には以下の要件を満たしたもの

  • 原則、屋根または床を有していること
  • 一般的に人が立ち入る事ができる空間を有していること
  • 高さが1.4mを超えていること

『階数』とは、令2条1項八号により、建築物の部分ごとに地上及び地下の階数を合計した数値。ただし、所定の条件を満たした屋上部分・地階の場合は、階数から除くことが可能(後述)

結局、これだけだと『階』と『階数』の違いがよくわからない

以下のようなイメージが大事!要は、『階』という大枠から、所定の条件を満たした屋上部分を除いたものが、『階数』となります!

所定の条件を満たした屋上部分・については、下記の通りです。

階数に算入しない所定の条件を満たした屋上部分とは?

以下2つ両方の条件を満たした建築物の部分は、階数に算入されない

①以下のいずれかに該当する屋上部分であること

  • 昇降機塔、装飾塔、物見塔
  • 屋上部分の利用のための階段室
  • 昇降機の利用のための乗降ロビー
  • 用途上、機能上及び構造上、屋上に設けることが適当な各種機械室
  • 上記に付属する階段室等

②これらの建築物の部分で、水平投影面積の合計が建築面積の1/8以下であること

住宅によく計画されるペントハウス(塔屋)などが該当しますね。これらの建築物は、階には入りますが、階数には入らないということです!

「階数」は法文に定義がある

「階数」の法的な定義は以下になります。

令2項1項八号

階数 昇降機塔、装飾塔、物見塔その他これらに類する建築物の屋上部分又は地階の倉庫、機械室その他これらに類する建築物の部分で、水平投影面積の合計がそれぞれ当該建築物の建築面積の八分の一以下のものは、当該建築物の階数に算入しない。また、建築物の一部が吹抜きとなつている場合、建築物の敷地が斜面又は段地である場合その他建築物の部分によつて階数を異にする場合においては、これらの階数のうち最大なものによる。

「階数」は建築物の部分ごとに地上及び地下の階数を合計した数値です。地上に限定する場合は「地上を除く」と法文で表現されています。

地階については、下記の記事で詳しく解説しています。

「階」と「階数」の法的な違いとは?

『階』と『階数』の法的な違いについて

建築物の『階数』に含むか建築物の『高さ』に含むか『床面積』に算入するか
(所定の条件を満たした屋上部分)含まない含まない算入する
階数含む含む※1算入する

※1 全ての高さに算入しなくていいわけでは無い。道路斜線、隣地斜線、最高高さ等からは12mを限度に算入されない。

要するに、『階数に算入しない所定の条件を満たした屋上部分』というのは、高さと階数には算入されない、一方、床面積には算入するということになります。

どうして、床面積だけ算入しないといけないの

れは、『階数』と『高さ』からは除ける旨の表記がありますが、『床面積』には除ける表記がないからです…

階数・高さから除けるという根拠については、先ほどご紹介した『令2条1項八号』と『令2条1項六号ロ』に定義されています。ところが、床面積については以上のような除かれる規定は無いので、算入されるのです。

詳しくは、下記の記事で確認しています。

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まとめ

  • 「階」は法定義なし。屋根or床+立入可能+高さ1.4m超が判断基準
  • 「階数」は令2条1項八号の法定義、地上・地下の合計数値
  • 所定の屋上部分(1/8以下)は階数・高さから除外可、床面積は常に算入
  • 斜面・段地など部分で階数が異なる場合は最大の階数を採用

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この記事を書いた人

そぞろのアバター そぞろ 建築法規作家

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