改築とは?|増築・新築・改修との違い、確認申請の有無は?

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本記事は、2026年現在、施行中の最新の建築基準法・関係法令に基づいて解説しています。
※当該規定に関して2026年時点で改正がない場合も、現行法令を前提としています。

元・指定確認検査機関員(審査実績5,000件超)、著書2冊(累計2万部)、日経アーキテクチャー「著者に聞く」掲載
実務者目線で建築法規を解説しています
[▶︎筆者プロフィール(経歴・実績)]

結論(まずはここだけ)

改築とは、建築物の全部・一部を除却し、同じ用途・規模・構造が著しく異ならない建築物を建てること(法2条十三号)。リフォームとは全く別物で、建築行為(新築・増築・改築・移転)の一つとして確認申請や建築基準法の適合が必要。ただし①防火・準防火地域外で10㎡以内なら確認申請不要、②法86条の7の条件を満たせば既存部分は現行法適用なし、という2つの緩和がある。

この記事でわかること

  • 改築の定義(法2条十三号)と、被災建築物を想定した制度趣旨
  • リフォームとの違い(躯体をいじるかどうか)
  • 増築・新築・改修それぞれとの違い(既存部分の扱い・新しい部分の状態で整理)
  • 改築時に原則必要な2つの要件(確認申請・既存部分の現行法適合)とその2つの例外
そぞろ

改築とは、建築行為の一種なので、確認申請や建築基準法の適合が必要となります。ただし、その特徴として、新築ほど厳しい法規制の適用はないということが言えます。
今回の記事を読めば、改築とはどんなものなのか、すっきりわかるはずです!

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改築とは?【建築基準法上の定義】

改築とは、4つある建築行為(新築・増築・改築・移転)の一つ(法6条1項十三号)。

改築の定義とは、建築物の全部・一部を除却し、同じ用途・規模・構造が著しく異ならない建築物を建てること

建築基準法には、建築という言葉が定義されています。建築に該当すると、確認申請が必要になったり、建築基準法の適用を受けることとなります。

文字で説明されても、あまりイメージが湧かないかも。
わざわざ建築物を壊して、同じ用途・規模・構造にすることってあるかな?

改築は、被災した建築物を対象として行われることが多いです!

確かに、被災した建築物なら、同じ用途・規模・構造にするかも…

改築とした場合、後ほど紹介しますが、更地から建築物を建てる新築よりかは、法適合させやすいというメリットがあります。
被災した建築物を建てやすくするために用意されているのが、改築です

改築とは、リフォームとは全く異なる建築行為

リフォームは、原則として、構造の躯体をいじらない行為。改築とは全くの別物となる

リフォームは原則として、建築物の重要な躯体部分をいじりません。この場合、改築の行為には該当しません。

リフォームは、確認申請も不要なので、比較的工事が行やすいものとなっています!

増築・新築・改修との違いとは?

『改築』と『増築・新築・改修』とは、以下のような違いがある

既存の建築物新しい建築物
改築一部壊す・全部壊す既存とほぼ同じ
新築全部壊す既存とは異なる
増築残したまま既存に加えて築造する
改修壊さない既存とほぼ同じ

要するに、
①『既存の建築物』はどんな状態か
②『新しい建築物』はどうするか
の2つで判断できます!

それぞれについて、詳しく比較をしていきましょう。

増築との違い

増築は、既存建築物を残したまま、築造をすること

改築は、既存部分を壊し、既存と同じ状況に戻すこと

こういった形で比較をすると、改築の場合は、既存と同じ状況にするというのが大きなポイントだとわかります。これは、増築では出てこないキーワードです。

ただし、後ほど解説しますが、増築と改築は建築基準法上の扱いはほとんど同じです。

確認申請の緩和や、既存建築物の遡及の緩和などが受けられることは一緒です。後ほど詳しく解説します。

新築との違い

新築は、更地に対して、まったく新しい建築物を建てること

改築は、既存の建築物を壊し、既存と同じ状況に戻すこと

新築は、更地に対して新しい建築物を建てるので、既存建築物の状況は関係ありません。一方、改築の場合は、既存の状況に戻す必要があります。

改修との違い

改修は、既存建築物の躯体を原則として壊さない

改築は、既存の建築物を壊し、既存と同じ状況に戻すこと

そもそも、改修とは建築基準法で定義されている用語ではありません。ただし、一般的には躯体をいじらないで、内装などをやりかえることを指します。

改修の場合は、後ほどご紹介する確認申請などを行う必要はありません。一方、改築の場合は、確認申請などが必要となる場合があります。

改築を行う場合の法規制

改築を行う場合、原則として

  • 確認申請を行う必要がある
  • 既存部分も含めて、現行の建築基準法に適合させる必要がある

ただ、原則あるところに例外あり…!
例外として、上記2つを適合させる必要がないケースもあります!

例外①10㎡未満であれば、確認申請が不要

防火地域、準防火地域外の合計10㎡以内の増築、改築、移転は確認申請不要

改築であれば、防火地域、準防火地域外で行う場合、10㎡以内であれば確認申請不要です。

ただし、①防火地域/準防火地域内で改築を行う場合
②10㎡を超える場合
については、通常通り確認申請が必要です。

詳しくは、以下の記事を確認してください。

例外②所定の条件を満たせば、既存部分は現行法の適用なし

法86条の7の条件を満たした場合、既存建築物に対して現行法の適用は受けない

改築を行った場合、原則として、既存部分を含め建築基準法に適合させなくてはなりません。

しかし、改築の場合、所定の条件をみたすことで、既存部分に関しては、現行の建築基準法の適用を受けない、という緩和を受けることが出来ます。

詳しい内容は、法86条の7と、下記の記事を確認してみてください!

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まとめ

  • 改築=既存建築物の全部or一部を除却し、同じ用途・規模・構造で建てること(法6条1項十三号)
  • リフォームは躯体をいじらないため改築には該当しない、確認申請も不要
  • 増築(既存を残す)・新築(既存と無関係)・改修(壊さない、法定義なし)とは、既存の扱い・新しい建築物の状態で区別できる
  • 改築は原則、確認申請必須+既存部分も現行法に適合させる必要あり
  • 例外①防火・準防火地域外で10㎡以内なら確認申請不要
  • 例外②法86条の7の条件を満たせば、既存部分は現行の建築基準法の適用を受けない

根拠法文

記事内では正確な情報発信を心がけていますが、最終的な判断は必ず原文(法令)を確認してください。実務で役立つ主要な条文を抜粋して掲載します。

法2条十三号

根拠法文を確認する(クリックで展開)

十三 建築 建築物を新築し、増築し、改築し、又は移転することをいう。

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この記事を書いた人

そぞろのアバター そぞろ 建築法規作家

元・指定確認検査機関員
5,000件超の審査実績。著書2冊(学芸出版社)は累計1.9万部、SNSフォロワー4万人超。実務者目線で建築法規を解説。