法令集を買いたいと思っているけど、種類がたくさんあって迷う…。
どれを買えばいいのかな?
こんなお悩みに、答えます!
ズバリ、法令集は『何に使うのか?』で決定すべきです。それは、実務で使うのか?資格試験で使うのか?どちらかで選ぶべき法令集は違うからです。
見やすくてわかりやすい法令集ならどっちでもいいんじゃないの?
一級建築士の試験では、告示の問題は出てこないですよね。だから、一級建築士の試験向けにオススメされている法令集は、告示が少ないものが多いです。(その方が薄くて持ち運びしやすいですからね)
でも、実務だとバンバン告示の内容確認をします。だから、ある程度告示が充実している法令集を選ぶ必要があります。
そこで、今回は実務でオススメしたい、告示が豊富でバランスが取れている法令集を紹介します。
書いている人 |
指定確認検査機関にて、過去に5000件以上の物件の相談や審査業務を行っていた経験を生かし、ブログやSNSで建築法規に関する発信を行っている。 Instagram、X、LINE@などのSNSのフォロワーは延べ4万人以上。 詳しいプロフィールはこちらから 著書:用途と規模で逆引き! 住宅設計のための建築法規/学芸出版社 |
資格向けの法令集の告示の少なさについて
別に悪口を書く訳じゃ無いのですが、資格試験向けによくオススメされているがどれだけ告示の量が少ないのかって話をしたいと思います。
『総合資格学院の建築関係法令集』
こちらの法令集、資格試験向けとして人気が高いものです。
しかし、この法令集告示がどれくらいのボリュームかというと、
たったのこれだけです。大事な告示が全然書いてありません。
もし、どうしても『この総合資格の法令集がいいんだ!』という方は、実務で使うなら告示編も買わないと実務だと相当困ると思います。
私もお手伝いさせていただいた、TAC法令集がおすすめです!
実務でオススメしたい法令集
私からオススメしたい法令集は2つあります。
それぞれの特徴をご説明するので、気に入った方を使ってみてください。
①井上建築関係法令集/井上書院/建築法令研究会(黄色本)
②基本建築関係法令集法令編/井上書院/国土交通省住宅局建築指導課(青本)
①井上建築関係法令集/井上書院/建築法令研究会(黄色本)
オススメの理由は、『1冊で主要な告示まで網羅されている』からです。
それってどういうことかと言うと、1冊だけ買えばokって事です。
実は、法令集ってほとんど『法令編』と『告示編』といった形で2冊販売されている事が多いです。それは、法令集1冊に告示まで載せきれないからです。
しかしこの法令集は、法令集の中で一番分厚くて重いですが、主要な告示がほとんど載っています。
一部抜粋はされていますが、ある程度の告示内容はしっかり記載されています。削っているのもマイナーな告示なので、実務で使っても困らないと思います。
だから、分厚くて重いというデメリットを除けば、かなりの優等生です。
②基本建築関係法令集法令編/井上書院/国土交通省住宅局建築指導課(青本)
オススメの理由は、『紙が厚いのでめくりやすい』という点です。
ちなみに、私が長年愛用しているのはこの法令集です。
メリットは、とにかく紙が厚くて、どんどん法令集をめくる事ができます。こちらも書店で実際に確認してみていただきたいのですが、他の法令集と比べても圧倒的に紙が厚いです。
どんどんページをめくって法令集を使う事が、法規を習得するのにはすごく大事だからこれは実は大きなメリット!
紙が厚いわりに、法令集の厚さは平均的なので、比較的扱いやすい法令集です。
ただし、先ほど紹介した黄色本とは違い、『法令編』と『告示編』の2冊を買わなければいけません。
その変わり、告示はほとんど網羅されています。情報内容的には全く問題ありません。
まとめ:結論として黄色本がオススメ!
今回オススメの法令集として以下の2冊を紹介させていただきました。
①井上建築関係法令集/井上書院/建築法令研究会(黄色本)
②基本建築関係法令集法令編/井上書院/国土交通省住宅局建築指導課(青本)
でも、結局は設計事務所さんなら重さだけ少し我慢すればいいので、①の黄色本が一番バランス取れていていいかと思います。一部告示は載っていませんが支障は無いと思います。
確認申請に強く関わる市役所や指定確認検査機関だとマイナーな法文をたくさん見ますし、ページが破ける程、法令集を捲ると思うので、②の青本がいいのかなと思います。
以上です。最後までありがとうございました。