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【SNSから出版】本を作成する過程について【フォロワー数は?】

なんとなく、本って頭が良くて凄い人が書くイメージがありませんか?私はそのように思っていました。だから、まさか凡人である自分が今回出版をするだなんてびっくりしています。

私は、ネット上ではSNSのフォロワーこそ多いですが、現実ではただの一般人です。

会社でも、頭が良いとかそういうことは言われたことがありません。私自身、自分のことはただの凡人だと思っています。

そんな凡人が、なんと『建築法規に関する専門書』を出すことになりました!

 

用途と規模で逆引き!住宅設計のための建築法規

執筆のきっかけは、100%SNS上での発信のおかげです。ネットの力100%で、専門書を出版する人も珍しいと思います

だから、今回は出版までの経緯とか、どういう本を出すのか、などをせっかくなのでまとめてみました!

ぶっちゃけ、みなさんの応援のおかげで本を出せました

私自身、本を出したいという願望は、ありませんでした。

…というか、考えたことすらなかった!

私が発信を始めたのは、2019年6月19日から。まずはブログからスタートして、その後にtwitterを始めました。当初から読んでくださる方がそれなりにいて、実はフォロワーさんが3桁の頃から、『わかりやすいから、本を出してください』という声は出ていました。

そう言っていただけるのは嬉しかったのですが、私は内心思っていました。『本なんか、出せる訳が無い!』と。何の肩書きもない私に、建築法規について発信しているマイナーなアカウントに、そんな声がかかることなんか無いだろうと。

でも、その後もたくさんの人に本を出して欲しいと言われ、そこまで言ってもらえるなら、ありえないことだけど、出せたらいいな』と気持ちが変わっていきました。
そして、もし本当に出すことが出来たら、応援してくれていた人の本当に役に立てるような、期待に答えられるような本を出したいなと思っていました。

そんな中、こんなメールが届きました…。

題名:書籍企画のご相談(学芸出版社)

最初これを見た時は、『詐欺じゃないのか?』と疑ったくらいの衝撃でした(笑)

すぐに、学芸出版社さんから本を出していて、いつもお世話になっている建築再構企画の佐久間さん(@yu_sakuma)に確認を取ってみると…担当者さんもご存知で、どうやら本物らしいと判明…

その後、学芸出版社さんと打ち合わせをして、企画書を作成。その企画が通り、なんと本当に本を出すことになりました〜!!嬉しい!こんなことってあるのかと驚きです。

全ては、皆さんの応援から始まりました。SNSをやっていなければ、こんなお声がかかることもなかったでしょうし、何より、本を出したいだなんて気持ちにもならなかったでしょうから。本当に、いつも見てくださっている方々に感謝しかありません。

改めて、本当にありがとうございます!

出版の流れ①出版社から声がかかった時のSNSフォロワー数は?

twitterのフォロワー数:6500人

ブログの月間アクセス人数:4万2000人

やっていない

やっていない

実は、そんなにフォロワー数が多くない時代に連絡が来ていました。(建築系のアカウントとしては多い方かもしれませんが…)

もちろん、フォロワー数以外にも要因はあったかと思います。SNSだけでなく、ブログなどで長文も書いていたので、本が書けそうだなって印象を与えられていたのかもしれません。

出版の流れ②まずは『企画書』を作るところから

コロナ禍だったので、まずはzoomで打ち合わせ。そこで、出版する本の内容を考えて、それをまとめた『企画書』を作る必要があるとのこと。

企画書を作成→出版社内部の企画会議が通って、書籍の作成が決定するという流れのようです。

建築法規は、今の段階で数多く出版されています。だから、他の書籍と差別化して、どんな内容だったら読者に喜んでもらえるかを担当者さんと打ち合わせしてまとめていきました。

最初の企画書でまとめた内容は以下のような内容です。

最初の企画書で書いた内容

  1. 誰に向けた本なのか?
  2. 何を伝えて、どうなって欲しいか?
  3. 目次と各項目のページ数

まずはこれくらいの内容を考えて、そこから細かい内容の追記・訂正を繰り返して、企画会議に出せる企画書を作っていきました。

●企画書を作る時に考えたこと

新人時代の経験から、建築法規を『逆引き』できる本がどうしても!どうしても作りたかった!

私は、指定確認検査機関の新人時代に建築基準法で苦労をしていました。

中でも1番苦労していたのは、『建築基準法の神出鬼没なところ、そして、暗闇から殴られるかのような恐怖』です。

指定確認検査機関の新人時代、最初は『小さめな木造2階建ての一戸建て住宅』から審査からスタートします。そこで、先輩からどの項目を審査すれば良いのか習います。

例えば、接道義務とか。建蔽率、容積率とか。見るべき規制を書き出すと、10項目くらいしかありませんでした。当時は楽勝じゃん!って思っていました。

ただ、それは最初だけで、後から建築基準法の神出鬼没さに振り回されることになりました。

例えば、主要構造部を準耐火構造にした時、建築面積が300㎡を超えた時、階数が3階になった時、窓が無い居室があった時…。ちょっといつもと違う計画なだけなのに、全く予想もしていなかった規制に襲われることになりました…。

具体的な話は以下の記事で解説しています。

先輩にも、『ちゃんと法文を読んで!』とよく怒られていました。ただ、当時は建築基準法のどこに何か書いてあるのかわかりません。いつも読んでいない法文から、いきなり規制が適用になることも多く、本当に暗闇から殴られている気分。だんだんと、自分の仕事に自信が無くなっていきました。

法文が読めないなら、解説書を買えば良いと思い、本屋に駆け込んだこともありました。しかし、建築法規の解説書は、法文の順番通りに書いてあるものばかり。結局、私の悩みを解決してくれる書籍はありませんでした。

結局、私が建築基準法に自信を持てるようになったのは、大規模建築物などの審査を行い、建築基準法を満遍なく知った時。それまでは、建築基準法の暗闇から殴られる恐怖に怯えていました…。

そして、発信をしてから、その悩みを持っているのは私だけでは無いと気が付きました。twitterで、規模から逆引きをするような投稿をしたところ、大好評。実は、いろんな人が悩まされていることなのかも?と思い始めました。

だから、本を出すなら建築法規を『逆引き』できる本を出して、

自信を持って建築基準法と向き合って欲しいと思っています!

出版の流れ③企画書が通ると、目次作成。これが結構時間がかかる

担当者さんの協力もあり、企画会議は1発で通りました。

ここから、すぐに書き始めるのか?と思っていましたが、まず最初に行ったのは『目次作成』でした。目次は、企画書の段階から作っていたのですが、これを更に見直して、良いものにしていく作業です。

この目次作成が結構時間がかかったような気がします…。(企画書を作るより時間がかかったかもしれません…)

最初の目次の段階では、

  1. 全ての建築物に適用される法規
  2. 階数、規模、主要構造部によって適用される法規
  3. 用途によって適用される法規

とざっくりしか分かれていませんでした。これが、出版社より逆引き感が無い、わかりにくいと指摘されました。(今思えば、確かに全然逆引き感の無い目次だったな…と思いますね)当時は、そんなの後で微調整すれば良いんだから、早く原稿を書きたい!!と思っていましたが、時間をかけて訂正し、

最終的には、

  1. 全ての住宅に適用される規制
  2. 3階以上(+2階以下の特殊建築物)に適用される規制
  3. 長屋、共同住宅、寄宿舎に適用される規制

となりました。

これは、時間をかけて見直しをして本当によかったと思った内容です。かなり、逆引き感を出すことが出来ました。

そして、目次が固まっていると、原稿も書きやすかったです。

出版社さんは、経験から『目次が重要』ってわかっているから時間をかけたんだと思いました!

出版の流れ④とにかく、ひたすら、原稿を書いて、脱稿

そこからは、原稿をひたすら書きます。毎日パソコンに向かって、文字を書いて、図を書いて。

そして、原稿が出来上がったら、担当者さんに送って、チェックバックをもらい、書き直して、訂正して…。

ひたすらこの作業をして、最終的に脱稿まで持っていきます。

本当に助かったことは、出版社の担当者さんがちゃんと原稿を読んでくれたことです。誤字脱字だけじゃなくて、内容までガッツリと。そりゃ、仕事だから当たり前だとは思いますが、建築実務に直接携わっていない方の意見を多く聞くことが出来ました。これがすごくよかったです。

この指摘により、普段ある程度知識がある設計者とやりとりをしていて無意識に説明を省いていた箇所などに気がつくことが出来ました。結果、法規まっさらの初心者でもわかりやすい内容に近づいたと思います。

出版の流れ⑤いよいよ、紙面に流し込み。そして、3回も確認する

ここで、紙面デザイナーさんにより、紙面の形に文字が流し込まれます。

ぶっちゃけ、原稿を書いている段階だと、『これ、本当に本になるの?』っていう気持ちでした。ただの横書きの文章だったので。こ

ここに文字を入力してください

こからデザインがついて、イラストが入っていくると、『これ、本になるじゃん!』という形に近づいていきます。

びっくりしたのですが、紙面ベースになってから、初校、再校、念校』と3回も確認をするんです。

そして、訂正すべき部分に赤書きを入れて、訂正をしていただきます。

初校で真っ赤だった紙面から、だんだんと訂正が減っていき、やっと完成となりました。

その後、印刷所に入稿!完成というわけです…!

書き終えて、思っていること

総執筆期間は、『約1年以上』でした。

これを聞いて、人によっては『長い』と感じるかもしれませんが、私個人の感想としては『駆け足で書いたな…』という印象です。

それくらい、一冊の本を書くのは大変でした。

単純に、今回の書籍のページ数が約250ページで、図無しだと1ページに800文字入ります。だから、単純に計算すると書いた文字数は、250×800=20万字…。(図も入るので、ここまでは書いていないのですが…)私はブログで文章を作ることにそれなりに慣れているつもりでしたが、それでも大変でした。しかも、ただ書いただけで終わりではなく、内容の見直し・誤字の訂正などを何回も行うので、途中で心が折れそうになったり…笑

ただ、最終的に本が手元に届くと感動しました。頑張ってよかったなと。

書店で並んでいるところを見ると、もしかしたら泣いてしまうかもしれません。笑

後は、手に取っていただいた方の役に立つ事を願うばかりです!

正直、今回の書籍が『人生で出す最初で最後の書籍になるかも』という気持ちで書きました。というのも、色々調べましたが、最初の本で売れ行きが良くないと、それ以降の出版のお話は来ないという事だったので…。

だからこそ、後悔が無いように、こうしたらわかりやすいのではないか?という要素を、出版社の担当者さんに相談して、どんどん盛り込みましたので、必ずお役に立てるはずです!

実際にお手に取った方がどう思うか、今からドキドキです。色々な感想があると思います。否定的なご意見もあるかと思いますが、そのあたりもしっかり受け止めたいと思いますので、ぜひSNSなどで感想を書いていただけると嬉しいです!

 

ABOUT ME
そぞろ。
このサイトを作成している管理者。建築法規に関わる仕事をしています。難解な建築基準法をわかりやすく、面白く解説して、『実は簡単なんじゃないの?』と勘違いしてもらいたい。著書『用途と規模で逆引き!住宅設計のための建築法規』