建築基準法。

【道路斜線の基本】計算式・検討方法について

今回は『道路斜線の計算式・検討方法』についての記事です。

 

道路斜線の検討は、実はかなり複雑です。

複雑な理由としては、建物形状、敷地形状、高低差、道路幅員、更には用途地域と、道路斜線の検討をするだけなのに、かなりの要素が絡んでくるからです。

そんなに複雑なのにも関わらず、殆どの建築計画にかかってくる法規制ですし、絶対に見落としてはいけない法文の一つです。

 

そこで、見落とさない道路斜線の計算式、検討方法についてご紹介します。

それは、3つの手順に沿って確認する方法です。

この手順に沿って確認を行う事で、様々な要素が絡む複雑な検討ですが、見落とし少なく確認する事ができます。

では、早速その3つの手順を確認していきましょう!

(※今回の記事は実務向けです。建築士の試験向けではありません)

 

手順①勾配を『用途地域』で確認する

道路斜線の勾配は『×1.25』『×1.5』に分かれます。

まずは、今回の用途地域で勾配を確認してください。

建築物がある地域 勾配
第1種低層住居専用地域

第2種低層住居専用地域

第1種中高層住居専用地域

第2種中高層住居専用地域

第1種住居地域

第2種住居地域

準住居地域

×1.25(以下、住居系)
近隣商業地域

工業地域

準工業地域

工業地域

工業専用地域

×1.5(以下、商業系)
用途地域の指定のない区域 ×1.25又は×1.5

(行政庁の審査会の儀によって地域毎に異なる)

 

手順②検討位置、計算式を『建物形状』『敷地形状』『道路幅員』『道路との高低差』で確認する

次は、検討位置を確認するのですが、これが1番難しいです。

そこで、3つの要素で確認するようにしてください。

その1、屋根形状によって確認する

道路に面している立面図を確認して、道路に距離が近く、建物の高い部分をターゲットにして確認します。

この時、怪しそうな箇所が複数あったら、すべての箇所で確認しましょう。(以下2つも同じ)

 

その2、高低差で確認する

敷地と道路の高低差が大きい部分をターゲットにして確認します。

なぜなら、図中の検討式を見ていただけるとわかると思いますが、敷地と道路の高低差も大きな影響を与えるからです。

 

その3、距離で確認する

道路の対岸側から、建物までの距離が短い部分をターゲットにして確認します。

この時、もし道路の幅員が異なる場合でも、あくまで道路の対岸側からの距離です。(要するに、幅員が狭い箇所も厳しくなる)

 

手順③:建築物の部分の高さを計算する

最後に、先程の検討式の中で、一箇所不明な数値があったかと思います。

それは、建築物の部分の高さAです。

次にこちらを求めます。

 

このAは基本的に『最高高さ』『樋先高さ』のいずれかになる事が殆どです。

 

(申請先によるとは思いますが、)最高高さは立面図に寸法を落とし、確認すればいいのですが、

樋先高さについては、計算式を用いて算定する必要があります。

そこで、その検討方法についても以下のように算定する事ができます。

 

これで、Aの高さを求める事ができるので、先程の式に当てはめて、成立していればokです。

 

まとめ:大事なのは、手順通りに確認する事

複雑な道路斜線の検討は3つの手順に従って、検討をした方が見落とさない

  • 手順①勾配を『用途地域』で確認する
  • 手順②検討位置、計算式を『建物形状』『敷地形状』『道路幅員』『道路との高低差』で確認する
  • 手順③建築物の部分の高さを計算する
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そぞろ。
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