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建築基準法の読み方!難しい法文は型に嵌めて読むべし。

今回は『建築基準法の読み方』についての記事です。

 

みなさん、建築基準法を読むのは得意ですか?

得意です!と胸を張って言える方は少ないのではないでしょうか。

 

ちなみに私は苦手です。

あまり頭が良くないですし、読解力も無いので、建築基準法を読むのにはいつも苦労していました。(今だってそれなりに苦労してますが笑)

 

しかし、色々法文を読み、色々考えた結果、建築基準法の特定の法文は『』に当て嵌める事が可能な気が付きました。

しかも、『型』に当て嵌まる特定の法文とは、最近改正されたわりと複雑な法文が殆どです。

その型というのは、『仕様規定』と『性能規定』を整理して読み解くものです。

何故なら、最近改正された複雑な法文は、仕様規定』と『性能規定』を超意識して書かれているからです。それ故に複雑になってるから。

なんで最近改正された法文だけなの?

昔の法文は違ったの?

昔の法文は、『仕様規定』メインだったの!

そこに最近の法文は『性能規定』をねじ込んでるから最近の複雑で読みにくくなってるの!

そこで今回は建築基準法の歴史を踏まえて、仕様規定』と『性能規定』を整理する型を紹介します。

 

『性能規定』と『仕様規定』とは?

まず、『性能規定』と『仕様規定』について説明をしていきます。

仕様規定 決められた仕様の規定
性能規定 性能的に満足するとされる規定

ちょっとこれだけじゃわかりにくいので、建築基準法の歴史に沿って確認してみましょう。

 

建築基準法は、昔は『仕様規定』がメインでした。

仕様規定メインだった時は、基準が簡単でした。

例として、不燃材料で仕様規定的な説明をしてみましょう。(あくまで例なので、昔の法文通りではありません

不燃材料とは、燃えにくい材料の事で、具体的に言うと、コンクリートやレンガなどである。(『仕様規定』)

簡単ですよね?ややこしい説明も無いですし、わかりやすいです。

こういった、決められたルール通りに設計すればokっていうのが、『仕様規定』です。

 

しかし、問題が起きたのはその後です。新しい技術開発時や、海外の材料を持ち込んだ時に、

この不燃材料って、燃えにくい材料っていうけど、どういう基準なの!?

せっかく新しい技術開発をしたのに、目標値が無いと建築基準法に適合してるかわかんないじゃない!

なんせ、仕様規定上は、不燃材料はコンクリートやレンガなどしか認めてないですからね。

基準が無ければ、その新しい技術開発したものが適合したかどうか、判断が出来ないのです。

 

そこで、登場したのが『性能規定』です。

仕様規定によって、明確な基準が決まり、新しい技術開発を取り入れる事が出来るようになりました。

しかし、性能規定の登場に伴って建築基準法は複雑になりました。『性能規定』と『仕様規定』どちらも含めて表現されたのが、現行の建築基準法です。確認してみましょう。

不燃材料 建築材料のうち、不燃性能(通常の火災時における火熱により燃焼しないことその他の政令で定める性能をいう。)に関して政令で定める技術的基準に適合するもので、国土交通大臣が定めたもの又は国土交通大臣の認定を受けたものをいう。

(『仕様規定』と『性能規定』)

この不燃材料の法文は簡単だからマシですが、大分複雑になりましたよね?

一応、どんな内容が書いてあるか整理すると、

不燃性能に関して政令で定める技術的基準に適合するもの(令第108条の2)→加熱開始後20分間延焼や変形をしないもの(明確な基準)

国土交通大臣が定めたもの(告示1200号)→コンクリートやレンガ(仕様規定)

国土交通大臣の認定を受けたもの→実験などにより明確な基準をクリアした認定品。NMー○○○などの番号で記載されているもの(性能規定)

このように、性能規定が含まれるだけで法文とは複雑になってしまうのです。

そこで、複雑にしない為に『型』に当てはめて考えてみましょう。

 

難しい法文を読みやすくする『型』とは?

では、難しい法文である仕様規定』と『性能規定』を整理する型を紹介します。

※性能規定の中には3つ目の『性能設計法』というものも含まれますが、説明が複雑になるので今回は省略します。(要は大臣認定では無く、技術的基準を計算した結果で適合させる性能規定)

例えば、例として建築基準法の中でも(個人的に)一番複雑で難しいとされている、建築基準法第27条でこの形に当てはめてみたいと思います。

建築基準法第27条より

次の各号のいずれかに該当する特殊建築物は、その主要構造部を当該特殊建築物に存する者の全てが当該特殊建築物から地上までの避難を終了するまでの間通常の火災による建築物の倒壊及び延焼を防止するために主要構造部に必要とされる性能に関して政令で定める技術的基準に適合するもので、国土交通大臣が定めた構造方法を用いるもの又は国土交通大臣の認定を受けたものとし、かつ、その外壁の開口部であつて建築物の他の部分から当該開口部へ延焼するおそれがあるものとして政令で定めるものに、防火戸その他の政令で定める防火設備(その構造が遮炎性能に関して政令で定める技術的基準に適合するもので、国土交通大臣が定めた構造方法を用いるもの又は国土交通大臣の認定を受けたものに限る。)を設けなければならない。

(以下省略)

こちらの場合、

①主要構造部に関して定めている内容

②延焼ライン内の防火設備について定めている内容

この2点に分れているから更に複雑ですね。

それぞれ型に当てはめて見ると

どうですか?型に当てはめると法文の構成がある程度は整理できませんか?

 

まとめ:『仕様規定』と『性能規定』が入り乱れる法文はこれから増えるから対策を

実は今回の記事を書こうと思い至ったのはある本を読んだ事がキッカケでした。

こちらの本、ちょっと読みにくいんですが、建築基準法の歴史についての記載がされているものです。

そこで、建築基準法は『仕様規定』メインだったところ、どんどん『性能規定』を取り入れようとしているという歴史が書かれていました。

それは、新しい開発によって、コストを抑えたり性能を向上させたりというプラス効果を促進する為です。

だから、これからも『性能規定』の強化は増えていくと思います。

その一方、建築基準法はどんどん複雑になるわけです笑

そこで、今回ご紹介した型を是非利用して、性能規定が含まれている法文に読み慣れておく事は今後の為になると思います!

最後までありがとうございました!

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そぞろ。
このサイトを作成している管理者。建築士。建築法規に関わる仕事をしています。難解で堅苦しい建築基準法を、面白くわかりやすく伝えていきます!