木3共(木造3階建て共同住宅)の避難上有効なバルコニー

建築基準法。

木3共の避難上有効なバルコニーの定義は建築基準法には書いてありません!

今回は『木造3階建共同住宅の避難上有効なバルコニー』についての記事です。

 

この、避難上有効なバルコニーなんですが、木3共を計画する上で非常に重要な項目なのに!

これまた、避難上有効なバルコニーの定義は法文に記載がありません。

 

また、『木造3階建共同住宅の避難上有効なバルコニー』はうっかり見落としやすい点も多く、罠が多い内容です。

今回は避難上有効なバルコニーの『定義』『注意点』をまとめてみました。

 

↓木3共の計画の基本的な話はこちらから。

 

避難上有効なバルコニーは技術的助言にある

避難上有効なバルコニーの定義は建築基準法にはない

とご説明しました。

では、どこにあるかというと、技術的助言の部分です。

 

建設省住指発第225号、建設省住街発第94号(国交省のHPで確認

(中に出てきている条文が法改正前の話をしてますが、避難上有効なバルコニーの定義は変わっていません)

 

こちらを参考に、避難上有効なバルコニーの定義を整理してみましょう!

 

避難上有効なバルコニーの定義を整理してみる

では、まずは木3共の避難上有効なバルコニーの技術的助言を確認してみましょう。

同号に規定する「避難上有効なバルコニー」の運用に当たっては、次の事項に留意すること。

 バルコニーから容易に地上の安全な場所に到達することができるよう、次に掲げる基準に適合していること。
1) 屋内からバルコニーに通じる出入口の幅、高さ及び下端の床面からの高さが、それぞれ、七五センチメートル以上、一・二メートル以上及び一五センチメートル以下であること。
2) バルコニーの奥行きが七五センチメートル以上であること。
3) 階段、斜路、避難はしご等が設置されているか、又は連続したバルコニーで他の直通階段等へ安全に避難できるものであること。

 屋内の在館者が有効に滞留し得る大きさとして、各宿泊室等の床面積の一〇〇分の三以上、かつ、二平方メートル以上の面積を有すること。

 床が耐火構造又は準耐火構造であること。

例のごとく、文字だけだと非常にわかりづらいので、図解してみます。

 

気をつけてほしい注意点

では、注意点を3点解説していきたいと思います。

①バルコニーの床は準耐火構造(耐火構造)にしなければならない!

これは、はねだしバルコニーの場合であっても関係ありません。

バルコニーがすぐ燃え落ちることが無いように、床を準耐火構造にする必要があります。

あれ?そもそも、通常の準耐火構造ではねだしバルコニー作る時って

どうすればいいんだっけ?

そう、なかなか混同しやすいんですよね。

そこで、整理してみました。

バルコニーには表(上)と裏(下)があり、仕様が異なっています。

準耐火建築物の一般的なバルコニー 床の表側の仕様 軒裏の仕様
避難上有効なバルコニー 床の表側の仕様 床の裏側の仕様

このように、表は一緒、でも裏は異なります。

このあたりは非常によくまとまっている資料があるので、以下を参考にしてください。

こちらの書籍、その他にも木造の準耐火構造について非常にわかりやすくまとめられているので非常におすすめです。

 

②バルコニーの2㎡の面積は有効面積!避難器具や室外機がある場合は除く事

避難上有効なバルコニーには2㎡の面積確保が必要ですが、

これは『有効面積』です。

 

人が避難器具を使ったりするのに必要なスペースにもなるので、

バルコニーに避難器具や室外機などを設置している場合は、その面積を除く事が必要です。

 

バルコニーの面積確保がギリギリだと、室外機などをバルコニーに設置すると足りなくなってしまう事もあるかもしれないので、注意が必要です。

 

③開口部の床面からの高さは150mm以下とする事

これは、室内から見た時の寸法です。

あまりにも高いと、避難に支障があるという事で設けられた基準だとは思うのですが、

わざわざ注意点としてあげているのには理由がありまして

 

この床面から高さ150mm以下と反対の要求をしてくるものがあるから。

それは、瑕疵保険のバルコニーの立ち上がり120mm以上の基準!

 

基準法では、150mm以下にしろ!としているのに、

瑕疵保険では、120mm以上にしろ!と言ってるわけです。

しかし、幸いな事に、それぞれ要求している箇所が違います。

このように。

よって、工夫すれば適合させる事は難しく無いのですが、覚えておいた方がいいかもしれませんね。

 

木3共の避難上有効なバルコニーは、二直免除の避難上有効なバルコニーとは異なる

最後に、建築基準法にはもう一つ、『避難上有効なバルコニー』というワードが出てきます。

それは、建築基準法施行令第121条の二直免除の避難上有効なバルコニーです。

実は、この二直免除の避難上有効なバルコニーの方が圧倒に厳しいです。

防火避難規定に出てきている避難上有効なバルコニーは、二直免除の避難上有効なバルコニーなので、間違えないようにしてくださいね。

 

まとめ:避難上有効なバルコニーは技術的助言で確認すべし。

避難上有効なバルコニーは以下の技術的助言で定めています。

建設省住指発第225号、建設省住街発第94号(国交省のHPで確認

 

その中でも、以下3点は特に注意してください。

①バルコニーの床は準耐火構造とする事

②バルコニーの最低限2㎡必要。そして、有効で確保する事

③開口部の高さは150mm以下とする事。瑕疵保険の基準も気をつける事

 

最後までありがとうございました!

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